海の日は山へ、虹の扇沢【針ノ木爺ヶ岳周回縦走1泊2日-1】

まだ梅雨も明けず、どんよりした天気が続いていた。それでも連休となれば、山に呼ばれている気がしてくるものだ。1泊2日で、針ノ木岳から爺ヶ岳を縦走してきた。
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<ルート>
扇沢-針ノ木雪渓-針ノ木峠-針ノ岳-スバリ岳-赤沢岳-鳴沢岳-新越山荘(宿泊)-岩小屋沢岳-種池山荘-爺ヶ岳-種池山荘-柏原新道-扇沢



日が昇る頃に家を出発。扇沢の市営無料駐車場には予定通り6時に到着した。既に多くの車が停まっており、私が入った10分後には警備員によって「満車」の看板が出されていた。

出発支度を始めると、霧雨が降り始めた。車内でレインウエアを来て、ザックカバーをかける。きっと雨の山行になるだろう。天気予報も雨たから、ずぶ濡れの覚悟はできている。

濡れたら困る着替えやダウン、モバイルバッテリー等は全て防水バッグに入れた。ちょうど一年前の海の日、山小屋バイトの入山も雨でタブレットが水没した苦い過去の教訓を生かす。
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扇沢のターミナルには、黒部ダムへ向かう観光客が、チケット売り場に既に長い列を作っていた。雨支度を整えて歩く私に、観光客の好奇の視線が集まったが、私からすれば雨具も防寒具も持たずに山に入ろうとしている観光客の気が知れなかった。

扇沢にとっては登山客も観光客も関係なく、虹を架けて人々の入山を歓迎していた。寛容だ。

ターミナルの左端には、小さなテントが建っていた。おばちゃんが一人いて、登山届を回収している。登山届を書いてこなかった人には、その場で書かせていた。おばちゃんは山の門番だ。レポート用紙に書いた持参の登山届を、門番に渡す。
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「今流行りの山ガール?」
サングラスの門番は私の装備を上から下までチェックする。

「ガールって歳でもないですし、山ガールの響きが好きじゃないです」
はい、と素直に言えばいいのに捻くれている。

「じゃあ何がいいの?」

ヤマオンナで!」

「あはは!山オンナなんて泥臭い!いいじゃないの!気を付けて、行ってらっしゃい!ヤマオンナ!」

「あはは!行ってきます!」門番に快く送り出された。

この先、このやりとりを思い出しては1時間笑っていられた。


黒部ダムへ向かう、トロリーバス用の九十九折りの道をショートカットする登山道は、トンネル手前で左に逸れた。

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おいしそうなキノコが一株、登山道の足元に生えていた。
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ブナ林とチシマザサの豊かな森の中を進んでいく。雨は強くなったり弱くなったりを繰り返す。葉に当たる雨音に包まれる梅雨の森。ブナはやがて白樺に変わる。最初のチェックポイント大沢小屋を通過すると、程なくして雪渓の始まりが見えてきた。

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~続く~


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by chidorigo | 2016-07-20 12:43 | 百名山挑戦 | Comments(0)
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